TikTokで話題となっている「ヌプシニキ」という言葉をご存知ですか?
「ニキ」は日本のネットスラングで、親しみを込めて「兄貴」を指す表現ですが、「ヌプシ」が何を意味しているのか、由来を含めて詳しく解説していきます。
「ヌプシ」とは何を指すのか?
「ヌプシニキ」に登場する「ヌプシ」とは、アウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」の冬用ジャケットの名前に由来しています。この名前は、ヒマラヤ山脈に位置する「ヌプツェ山」にちなんで名付けられました。
ヌプツェ山の由来
「ヌプツェ」はチベット語で「西の峰」を意味し、エベレストの西側に位置することからその名が付けられました。この山の名称が、ジャケットの名前「ヌプシ」として使われています。
ヌプツェ山の概要
ヌプツェ山は、エベレストの南西にそびえる標高7,861mの主峰「ヌプツェI」を中心に、複数の峰から成る山域です。他には「ヌプツェII」(7,827m)や「ヌプツェ・シャールI峰」(7,804m)などがあります。この地域は登山家にとって大きな挑戦の場であり、1961年にはイギリスの遠征隊が初めて登頂に成功しました。
「ヌプシニキ」の背景
このように、「ヌプシ」はヒマラヤの象徴的な山から名付けられたジャケットの名前に由来し、「ニキ」という親しみのあるスラングと組み合わされて、独特な言葉として注目されています。
ヌプシジャケットの歴史と特徴
ヌプシジャケットは、1992年にアウトドアブランド「ザ・ノース・フェイス」が開発した冬用の高機能ダウンジャケットです。
厳しい寒冷地での使用を想定して作られたこのジャケットは、最初は登山家たちから支持されていましたが、やがて1990年代にはアメリカのヒップホップカルチャーで人気を博し、ストリートファッションの定番アイテムとして広まりました。
2000年代には日本を含む世界各地で注目を集めるようになりました。
ヌプシジャケットの主な特徴
1. 優れた保温性
極寒地でも対応可能な設計で、高地の厳しい環境下でも体温を保つ性能を持っています。
2. 機能性とデザイン性の両立
収納可能なフードやカラーブロッキングを採用することで、実用性だけでなくファッション性も追求しています。
3. 高い耐久性
肩には摩耗に強いタフタナイロンを、本体には防水性の高いリップストップナイロンを使用し、アウトドア環境でも耐久性を発揮します。
4. 動きやすさを考慮したデザイン
レイヤリングしやすい短めの丈が特徴で、登山やその他のアクティブなシーンでも快適に動けるよう設計されています。
5. 環境への配慮
2018年以降、リサイクル素材を使用し、2022年には未染色生地を取り入れるなど、持続可能性を重視したモデルを展開しています。
ヌプシジャケットは、30年以上にわたって機能性とスタイルの両方で多くの人々に支持されてきました。その性能とデザインのバランスの良さにより、アウトドアの愛好者からストリートファッションの愛用者まで幅広い層に人気の製品として定着しています。「ザ・ノース・フェイス」を象徴するアイテムとして、これからもその地位を維持し続けることでしょう。
まとめ
「ヌプシニキ」というスラングは、TikTokで話題になった表現で、ザ・ノース・フェイスのヌプシジャケットを着用した親しみやすい兄貴肌の人物を指します。
ヌプシジャケットは1992年に登場し、その高い保温性と機能性から登山家たちに支持されてきました。1990年代にはアメリカでヒップホップアーティストたちの間で人気を集め、ストリートファッションの定番アイテムとして定着しました。
日本では2000年代に「SWAGGER」の影響を受けてストリートシーンに広まり、アウトドアウェアとしてだけでなく、都会的な日常のファッションアイテムとしても使用されるようになりました。
ヌプシジャケットの魅力は、その優れた保温性に加え、フードが襟元に収納できる機能的なデザインや、スタイリッシュな要素が多く取り入れられている点にあります。この汎用性の高さから、アウトドアと日常を繋ぐアイテムとして長く愛されています。
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