モニターサイズ早わかりガイド:インチ換算・比率の違い・目的別の最適サイズ

外付けディスプレイを選ぶとき、まず気になるのが“サイズ”。ところが「○○インチ」と言われても、実際の大きさや作業感はピンと来ないことも多いですよね。ここでは、インチ表記の見方をやさしく整理し、画面比率(アスペクト比)の違いも踏まえたうえで、用途ごとの選び方をまとめます。


インチとセンチの関係/サイズ表記の基本

モニターの「○○インチ」は画面の対角長を示します。
1インチ=2.54cm。たとえば27インチは約68.6cmの対角です(27×2.54)。
同じインチでも画面比率が違うと、縦横の実寸や表示面積は変わります。つまり「インチ数=体感の広さ」ではありません。比率と表示解像度までセットで考えるのがポイントです。


かんたんサイズ早見(代表的な画面比率別)

下の表は、よく選ばれるインチで**縦×横の目安(cm)**をまとめたものです。
※おおよその値です(ベゼルや本体外形は含みません)。

計算の前提

  • 16:9(一般的な動画向け)
  • 16:10(縦に少し余裕)
  • 3:2(さらに縦が長め)
型(インチ) 対角(cm) 16:9 縦×横 16:10 縦×横 3:2 縦×横
13.3 33.8 約16.6 × 29.5 約17.9 × 28.7 約18.8 × 28.1
14.0 35.6 約17.4 × 31.0 約18.8 × 30.2 約19.7 × 29.6
15.6 39.6 約19.4 × 34.5 約21.0 × 33.6 約22.0 × 33.0
23.8 60.5 約29.6 × 52.7 約32.0 × 51.3 約33.5 × 50.3
27.0 68.6 約33.6 × 59.8 約36.3 × 58.2 約38.0 × 57.1
32.0 81.3 約39.8 × 70.8 約43.1 × 68.9 約45.1 × 67.6

ワンポイント
同じインチなら、縦が長い比率ほど総面積は大きくなります。たとえば13.3インチでも16:10 や 3:2の方が縦が伸び、文書やコードの見やすさがアップ。


用途別のおすすめサイズ

仕事(文書・表計算・Web・在宅勤務)

  • 24~27インチが扱いやすい定番。
    2枚並べるなら24インチ×2、または27インチ+縦置きサブも快適。
  • 比率16:103:2だと縦情報が増え、スクロール回数を減らせます。

ゲーム

  • 24~27インチが主流。視線移動が少なく、競技系でも把握しやすい。
  • 高リフレッシュレート(144Hz~)や低遅延も要チェック。
  • 画面との距離が近いなら24、余裕があれば27。

クリエイティブ(画像・DTP・動画編集・3D)

  • 27~32インチが作業領域をしっかり確保。
  • カラーマネジメント(広色域・工場校正)や高解像度(WQHD/4K)との相性がよい。
  • タイムラインやパネルを出しっぱなしでも窮屈になりにくい。

映画・動画視聴

  • 32インチ以上で没入感が高まる。
  • 離れて見るなら大きめ、近距離なら27~32で画素密度と視聴距離のバランスを。

アスペクト比(16:9/16:10/3:2)の選び分け

  • 16:9
    いちばん普及。動画やゲームの互換性が高く、価格帯も豊富。
  • 16:10
    縦が少し増えるため、文書や表、ブラウズが快適。仕事向けの“ちょうど良さ”。
  • 3:2
    さらに縦長。テキスト中心・研究用途・開発に向く。対応モデルはまだ限られる。

迷ったら
動画重視=16:9、作業重視=16:10、縦情報重視=3:2が目安。


まとめ:失敗しないサイズ選定のコツ

  1. 作業距離と設置スペースを先に測る
    机の奥行き・視聴距離・スタンドの占有を考慮。大きすぎは首・目の負担に。
  2. サイズだけでなく比率を見る
    同インチでも16:10/3:2は縦が増えて快適さが変わる。
  3. 総コストは“解像度や機能”込みで
    端子(USB-C給電・KVM・ハブ機能)、高さ調整、色域、リフレッシュレートも生産性に直結。
  4. 用途別の“定番レンジ”に乗せる
    仕事=24~27、ゲーム=24~27、制作=27~32、映像鑑賞=32以上が無難。

モニターは毎日目に入る“作業環境そのもの”。サイズ・比率・機能のバランスを押さえ、自分の使い方に合った一台を選びましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました